2016年3月8日火曜日

僕たち私たちがSSワイヤーを選択する理由





最近では特殊なゲージを除けば手軽にSSワイヤーが手に入るようになってきました。
SSに乗り換える人が増えてますが、これからも加速して行くような雰囲気を感じます。


SSの利点の1つは、TCモード、通常モード、そしてメカニカルModでも使える事です。
何故なら、SS304/316(L)/317/403では、Ni200やTiにあるような毒性を気にする必要がないからです。

Ni200やTiを使用してしまうと温度管理用のビルドとして分ける必要がありましたが、
SSでしたらある程度は使い回しが可能になります。
お気に入りのアトマやModは限られてきますので、自分みたいな面倒臭がりには地味に便利だと思います。

TCをよく分かってないような初心者にもメリットがあります。

数ヶ月前、某メーカーが欠陥のあるTCスターターキットを出してプチ炎上が起きました。
Ni200のコイルが付属されていたのですが、TCが機能していないのでは?と一部で疑問が出たのが発端です。
あるレビュアーがテストをしたところ、Modは全く制御されておらず毒性を発する1000Fを超えてました。
しかも、メーカーが報酬を餌に高評価レビューを作り出していたのがバレてしまったのです。

近頃はVWモードの最低抵抗値が0.1ΩなんてModもあるので、ビルドによっては同じ事を起こしてしまう可能性もあります。
SSであれば、初心者がよく分からず使用していても、気付かぬ内に毒を吸ってるなんて事態も避けられるでしょう。


利点の2つ目は味の良さです。
感想を聞いてると”Crisp”と表現されることが多いのですが、その通り歯切れの良いはっきりした味を感じられます。
プラシーボとは無縁な自分でさえ感じ取れるので、多くの方が実感できるのではないでしょうか。
また、Kanthalよりも抵抗値が低いのでラップ数を増やしてコイルの面積を稼げます。


3つ目は扱いやすさです。
Ni200みたくヘナヘナでもなく、Tiみたいにスプリンギーでもない。
Kanthalより張りはあるものの、崩れにくいので扱いやすく感じます。
ドライバーンも可能です。


欠点は熱落ちの遅さ。
チェーンなどで熱が落ちきる前に熱してしまうと熱を溜め込んでしまいます。
TC使用時にはコントロールの妨げになるのでスペースドコイルにして冷却を早めてやります。
クレイジービルド系の方々も、SSの場合はスペースドコイルにしている場合が少なくありません。

因みに、クラプトンでは熱落ちがかなり遅くなるので、このようにTCの動作が乱れます
SS316L Fused ClaptonをTCモードで試す


ホームセンター等で売ってるSSワイヤーですが、
グレードが記載されていなければ購入は避けた方がよいと思います。
どのような金属が混ざってるか分からないので、TCRを判断できませんし毒性も未知だからです。
「本物表記で買った激安ワイヤーで温度管理が安定しなかった」なんて事例と似たような結果になると思います。


TCR (Temperature Coefficient of Resistance)

SS430 :  .00138  0.25Ω基準でModに合わせる
SS304 :  .00105  0.5Ω基準でModに合わせる
SS316L :  .00092  同上
SS316 :  .000915  同上
SS317L :  .00088  同上
SS317 :  .000875  同上


Ni200やTiと比べると精度は落ちますが、TCが機能しないのは
間違った解釈による設定ミスの可能性もあります。
TCの罠


クリアロマイザーでセラミックコイル搭載のモデルがちらほら出てきていますが
有毒物質が出てきた例や、セラミックの破片が口の中に飛び込んできた例もあり
自分的にはしばらく様子見でSS一択になりそうです。







2 件のコメント:

  1. 自分も同じくSSワイヤー一択になりました....
    いまのTC MOD全盛ではSSワイヤー以外の選択肢は特段取る必要が無いような気も。

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  2. ここらへんで落ち着いてMod側で磨きをかけて欲しいですね。

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